力感がないのに球が速い理由|体幹の奥のインナーユニットを目覚めさせる方法
2026/02/01
「力を入れているのに球が走らない」
逆に、軽く投げているように見えるのに球が伸びる投手がいる。
この違いは筋力や才能の差ではありません。
ポイントは、体の奥で力を支える“見えない土台”があるかどうかです。
本記事は、野球の投球パフォーマンス向上を目的とした体幹機能解説シリーズの第1部。
山本由伸投手に学ぶ「ムダのない力の集め方」をテーマに、まずは“力感を消す土台”の正体から紐解いていきます。
以前の記事では、「地面反力だけでは速いボールは投げられない」というテーマで、生み出した力をいかにムダなく指先に集めるかという「体の使い方」の重要性について触れました。
➡️【参考:前回の記事】[地面反力だけでは速いボールは投げられない|山本由伸投手に学ぶ「力を無駄なく集める技術」の重要性]
その“力を集める技術”の土台となるのが、体幹の深層筋(インナーユニット)による安定です。
1. 「力感のなさ」を支える見えないコルセット
山本由伸投手のピッチングフォームは、全身の力を抜いているように見える「力感のなさ」が特徴です。
これは決して全ての筋肉を弛緩させているわけではありません。
ムダな力を入れない脱力状態を可能にしているのは、体幹の奥にある筋肉がしっかり骨組み(土台)を支えているからなんです。
その中心となるのが、体幹を横から包み込む腹横筋などの深層筋群(インナーユニット)を上手く使った「お腹を奥に引き込む」動きです。
この深部の安定がない状態で腕を速く振ろうとすると、体幹がブレて力が逃げ、腕や肩だけで投げるフォームになってしまいます。
2. 「腹部の奥の筋肉」を感じるのが難しい
腹部の奥の筋肉は、表面にある腹筋のように目で確認できないので、特に腹筋が上手く使えていない人には意識しろと言うのは酷な話です。
そこで、その「引き締め」の感覚を掴むための具体的なステップを紹介します。
・ステップ1:咳をしてみる
軽く「コホン」と咳をした瞬間に、おへその周りや脇腹の下あたりが一瞬「ギュッと」締まり固くなる感覚を探してください。
この感覚が、腹横筋が働いた状態に近いことを伝えています。
この感覚が作れるようになると、腕を強く振っても体幹が負けず、力が途中で逃げなくなります。
・ステップ2:息を完全に吐き切る
口をすぼめ、息を細く長く「フ〜〜〜」と音を立てながら、肺の空気を全て絞り出し、体幹が絞られた状態を作ります。
まずは、この方法でお腹が絞られた状態を覚えるといいでしょう。
3. 深部の引き締めは「土台づくり」
お腹を奥に引き込む締め方は高負荷トレーニングのためというより、体幹をブレさせずに姿勢を維持したり、手足の動きの予備動作として働くことが重要です。
まずこの「深部からの引き締め」の感覚をマスターすることが、「ムダのない力の集め方」の第一歩で、第2部の「爆発的な安定」に繋がる土台となります。
📖 連載記事を読む↓
➡️ 第2部:地面の力をロスなく指先へ|体幹の「固定」が球速を左右する理由
➡️ 第3部:脱力しているのに球が速い投手の正体|最高球速を生む“瞬間的な体幹固定”
執筆者:布瀬川謙介|東中野・落合のパーソナルジム「BODY UPDATE LANBO」トレーナー
骨格構造に基づいた「身体の正しい使い方」を追求するパーソナルトレーナー。
野球のピッチングに欠かせない「体幹の使い方」や「股関節の可動」を、解剖学的な視点から分析し、身体のロックを外すアプローチを得意とする。
「根性論ではなく、構造に適合したフォーム作り」をテーマに、怪我のリスクを抑え、本来持っている力を引き出す指導を行っている。
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