BODY UPDATE LABO

脱力しているのに球が速い投手の正体|最高球速を生む“瞬間的な体幹固定”

お問い合わせはこちら

[営業時間]月・水・土 10:00 〜 20:00 / 火・ 金 11:00 ~ 20:00 / 木 13:00 ~ 20:00 / 日 ・祝10:00 ~ 19:00
セッション中は電話対応できないこともございます。ご了承くださいませ。なおセールス・勧誘のお電話はお断りいたします。

脱力しているのに球が速い投手の正体|最高球速を生む“瞬間的な体幹固定”

脱力しているのに球が速い投手の正体|最高球速を生む“瞬間的な体幹固定”

2026/02/06

力が抜けて見えるのに、

なんでトップ投手のボールはあんなに強いのか。

 

全力で投げているように見えないのに、
打者の手元ではボールが伸びてくる。

 

その理由は、
“必要な瞬間だけ体を硬くできる能力”にあります。

 

本記事は、野球の投球パフォーマンス向上を目的とした体幹機能解説シリーズの最終部。

 

山本由伸投手に学ぶ「ムダのない力の集め方」をテーマに、脱力しているように見えるのに球が走る理由、その裏側にある“瞬間的に体を固めるタイミング”を解説します。

 

第2部では、地面の力を指先へ伝えるための「体幹の固定」という土台を紹介しました。

今回はその固定を “いつ作るか” という、パフォーマンスを決定づける最後の要素に迫ります。

 

ここまでの第1部・第2部で解説してきた「力の通り道」と「体幹の土台」に、この“タイミング”が加わることで、ボールに伝わるエネルギーは初めて完成します。

 

 

1. トップアスリートの「脱力」の意味

 

山本投手のフォームは「力感がない」と言われます。

 

そう見えるわけは、「動作に必要なタイミング以外では力を入れない」というムダな力みを省いた結果だと私は考えます。

 

ムダな力を入れない状態と、強い球を投げる力を両立させる鍵は、体幹を瞬間的に硬く固定する技術にあります。

 

体幹は、下半身からのエネルギーを指先に伝えるための硬く、ブレない「筒」としての役割を担います。

 

 

 

2.  ピッチングフォームで体幹が最大に固定される瞬間

 

投球動作の流れに沿って体幹固定のタイミングを示した図。上段は動作のほぼ全体で体幹を固め続ける誤った例。下段は体幹ひねりが最大になった後からリリース直前までの短い時間だけ体幹を強く固定する正しい例を示している。

※赤い部分は、長く力み続けることではなく、動作の中の短い局面で体幹固定が起こることを示しています。
 

ピッチング動作の中で体幹の固定が最も重要になるのは、
体幹のひねりが最大になった後から、ボールをリリースする直前までの“ごく短い一連の局面”です。

 

体幹が大きくねじられ、全身にしなりが生まれる最大外旋位では、すでに体幹の安定が必要になり始めています。

 

ここで腹筋群と背筋群が自然に腹圧を高め、体幹のブレを抑えながらエネルギーを溜め込んでいきます。

 

そのまま動作は一気に加速局面へ入り、
リリース直前で体幹の回旋エネルギーはピークに達します。

 

この瞬間、腹圧は反射的に最大化し、体幹が一瞬だけ“カチッ”と固定されます。

 

この固定によって、下半身から生まれたエネルギーがロスなく腕、そしてボールへと伝わります。

 

ここで大切なのは、体幹をずっと力ませ続けることではありません。
 

最大外旋位からリリース直前にかけての“ほんの一瞬の流れ”の中で、自然に締まりが強まっていく感覚です。

 

キャッチボールやシャドーピッチングでは、
「リリース直前に体の内側が一瞬だけ強く締まる感覚」があるかどうかを確認してみてください。

 

長く力むのではなく、
“必要な瞬間にピークを迎える締まり” がポイントです。

 

ですが、ここで注意が必要です。

 

「腹圧を入れる=お腹を膨らませること」や
「腹筋をギュッと潰すように力むこと」だと勘違いしてしまうと、

 

体幹は長時間固まり続ける不自然な状態になってしまいます。

 

逆に、前側だけを縮めるような入れ方では胴体の内圧が保てず、パワーは途中で逃げてしまいます。

 

本当に必要なのは、
胴体を前後左右すべてから同時に締める感覚で360°から内側に圧が高まる状態を作ること。

 

そして重要なのは、それを「考えてやる」ことではなく、必要な瞬間に反射的に起こる状態にしておくことです。

 

だからこそ日頃のトレーニングでは、“強く固め続ける練習”ではなく、瞬時に締まり安定させる腹圧の使い方を体に覚えさせることがパフォーマンス向上につながっていきます。

 

 

 

3.  山本投手のトレーニングに潜む「動的な固定」の秘密(推測

 

山本投手が取り組む独特なトレーニングの一つのブリッジ動作は、可動域の限界に近い不安定な位置で行われます。

 

これは、動きの中で一瞬で体幹の「硬さ」を作り出す動的な固定能力を極限まで高めていると推測できます。

 

固定≠力みです。

必要な瞬間だけスイッチが入る感覚が理想です。

 

王道のトレーニングでも、ブリッジでも「力を入れるタイミングと、抜くタイミング」を意識的にコントロールして、必要な瞬間にだけ「硬い筒」を作り出す能力が、最高のパフォーマンスを支えていると私は考えます。

 

 

最終結論:ムダのない力の集め方

 

山本投手が体現する最高レベルの「ムダのない力の集め方」とは、土台となる深部の安定瞬間的な体幹の固定を、意識的な訓練で反射レベルにまで高めた結果です。

 

脱力しているように見えて、必要な瞬間だけ鋭く固まる。
それが、トップ投手が体現している「本当の力の使い方」です。

 

日々のトレーニングや投球練習の中で、この“瞬間の固定”をぜひ体に覚えさせてみてください。

 

 

📖 連載記事を読む↓

➡️ 第1部:力感がないのに球が速い理由|体幹の奥のインナーユニットを目覚めさせる方法

 

➡️第2部:地面の力をロスなく指先へ|体幹の「固定」が球速を左右する理由
 

 

執筆者:布瀬川謙介|東中野・落合のパーソナルジム「BODY UPDATE LANBO」トレーナー

骨格構造に基づいた「身体の正しい使い方」を追求するパーソナルトレーナー。

野球のピッチングに欠かせない「体幹の使い方」や「股関節の可動」を、解剖学的な視点から分析し、身体のロックを外すアプローチを得意とする。

「根性論ではなく、構造に適合したフォーム作り」をテーマに、怪我のリスクを抑え、本来持っている力を引き出す指導を行っている。

 

----------------------------------------------------------------------
BODY UPDATE LABO
〒164-0003
東京都中野区東中野5-10-6 ニュービラ東中野1階
電話番号 : 03-3362-2257


野球の動きを改善したい東中野・落合エリアの方に

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。